職場のコミュニケーションに大切なこと
コミュニケーションの印象を決めるものとは
ある記事で、新社会人の就職先の決め方は?という質問に、入社前に業務内容などがしっかりと理解できているわけではないので、対応してくれた「人」や会社の「雰囲気」で決めるというアンケート結果がありました。
企業としても募集に際して、発信する内容や面接、インターンシップなどに参加してくれた学生たちに、何を伝えるのか、どう伝えるのかなどを考えなければならないなと思いました。
そのなかでも今日は直接伝えることの大切さをお伝えしたいと思います。
毎月1ON1ミーティングを行い、スタッフ一人一人と1時間程度話すことにしています。
ちょうど今日のミーティングは、新入社員のインターンシップや見学会などで対応してくれる女性スタッフとの1ON1で、直接コミュニケーションを取ることの大切さを話していたところです。
言葉のコミュニケーションはメールだと文字がメインで、SNSであれば、感情を表すものにスタンプが使われたり、動画が使われたりしています。
私たちは直接言葉を交わす場合、言葉だけではなく、それ以外の非言語と呼ばれるもので、相手の意向を察知しながらコンタクトを取っています。
非言語とは、表情や声のトーン、身振り手振り、話すスピードなどです。
メラビアンの法則ってご存じですか?
アメリカの心理学者のアルバート・メラビアンによって1971年に発表された「3Vの法則」と呼ばれる法則があります。
この法則によると、人はコミュニケーションを取る時に、受け取る情報を100としたときに、相手から発せられる情報として「言語(Varbal)」の割合はたったの7%ということです。
声のトーン、口調、声の抑揚、話すスピードなどの「聴覚情報(Vocal)」からは38%。
相手の身振り手振り、視線、表情といった「視覚情報(Visual)」からは55%という驚きの結果です。
言語のメッセージより、非言語によるメッセージの方が影響力が大きいということが言われています。
自分たちの伝えたいこと、伝えなければならないことを、しっかりと向きあって話し合う機会を少しでも多く持つことで、コミュニケーション力もアップしていくのです。
非言語コミュニケーションが大切な理由。
言葉を補う
1つは、言葉だけでは伝えきれない思いや場の空気、置かれている状況や雰囲気などを伝える時に、言葉を補う役割があります。
プレゼンテーションなどの際にも、しっかりと相手と目線を合わせ、口調も力強く伝えることで、クライアントが任せても大丈夫だという印象を持ってくれます。
うつむきながら、資料に目を落とし、「大丈夫、おまかせください。」と台詞を言ってるようなパフォーマンスでは、逆に不安がられますよね。
距離感を縮める
2つめには、コミュニケーションを取る相手との距離感を縮め、信頼関係を構築する役割があります。
部下に対して褒める時にも大切ですが、近くに歩み寄って「よく頑張ったね」と声をかける方が、上司としてのねぎらいの気持ちも伝わりやすいということです。
朝、出社時に「おはようございます」と声を掛けても自席で顔も上げずにぼそっと「おはよう」と言っていては、朝のスタートとの気分が上がらないですよね。
本心を見極める
3つめは、自分から伝えることばかりではなく、相手が本心かどうかを見極める際に、相手をよく見て判断することができます。
あなたが部下に仕事を「まかせるよ」と声を掛けたとき、「わかりました」という返答に自信がない、不安そうな雰囲気だった時はどうしますか?
部下の口調や目線、表情など、言葉とは裏腹な状況であることを察してアドバイスや指導を行うことが重要です。
管理職としての力量が試されていますね。
社内のコミュニケーションにおいて、部下への声のかけ方ひとつでも、モチベーションを上げたり、雰囲気が良くなったり、知っていると知らないとでは大違いです。
私たちが紹介しているロジック・ブレインを含めて、それ以外のHR-Techすべてにおいて言えることは、コミュニケーションのお手伝いはできても、代わりはできないということです。
家族間のコミュニケーションから組織においてのコミュニケーション、関係性は異なりますが、直接の声かけやふれあい以上に伝わることはありません。
チャットツールやメールなど、即時の伝達ツールの進化はめざましいものがありますが、やはり直接のコミュニケーションに勝るものはないのです。
まずは普段の声かけから、顔を見る、笑顔で挨拶するなど、おざなりにしていたことを少し気遣いするところから初めて見てはいかがでしょうか。