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離職率低下のための注目施策「カルチャーフィット」とは?

合う?合わない?カルチャーフィットの重要性

採用してもすぐに退職されてしまっては、せっかくの苦労も水の泡。

企業からすると、お金も時間もかけて、なかなか決まらない採用活動の中、やっと入社するメンバーが決まり、従業員たちもこれで少しは自分たちの負担も軽減するとほっとしたのもつかの間、【面接の時の印象と違う】【うちの会社には向いてないなぁ】など、最近よく耳にする『カルチャーフィット』をしていない場合、早期に離脱する可能性が高いか、チームに配属しても、生産性の向上やチームワークなどに貢献の成果が出にくいといったことがよく見られます。


『カルチャーフィット』とは

カルチャーフィットとは、〝企業文化への適応性〟です。
「企業文化」と言っても明文化されているわけではなく、我が社の企業文化は…と表現はしづらいものです。
企業と社員との間で共有・形成される独自の価値観や文化、規範、ルールであり、創業時から積み重ねられた実績や経営方針によって形成されています。一方で時代の変化や従業員構成等の影響も受けるので、一概に不変ともいいきれません。
理念や行動指針だけでなく、日々の業務の優先順位の付け方、コミュニケーション方法など、企業文化の内容は多岐にわたりますが、社員が日々働く上で、意識せずに、しかし濃密に接し続ける重要な要素とも言えます。


企業カルチャーと求職者の価値観や性格特性が合っているかどうかを採用時に重視する企業が増えてきています。カルチャーフィットしている人材かそうでないかで離職率に差が出てくると考えられているからです。

経験者の採用においては、チームで新しいメンバーに何の仕事をさせれば良いのか悩み、新しいメンバーは自身のチームでのポジションが得られない、認められていないと感じることが社員の離職の引き金となることもしばしば。

自社やチームの雰囲気に合う、合わないという問題は基準があやふやで、曖昧になりがちですが、会社員の抱える職場のストレスNO.1は人間関係(32.8%)(厚生労働省発表 平成25年度・26年度「過労死等の労災補償状況」データ参照)という調査結果も発表されています。曖昧とはいえ、無視できない重要な要素といえます。

面接時においては、企業も入社前のマッチングを可能な限り行いたいと考え、応募者もこれからの自分の才能を活かせる職場を選びたいと考えています。
『この人のスキルは高いけどウチの仕事には向いてない』といった感想は面接時においてよく聞かれる台詞ですが、実際にその候補者が『向いていない』という感覚は、『なんとなく』としか言いようがないのではないでしょうか。

しかしこの『なんとなく』向いているのか、向いていないのか、合うのか合わないのかが社員や応募者のこれからに大きく影響する要素になることは誰もが気づいています。
この『カルチャーフィット』をより具体的に分析し、人事で活用することが企業成長の要になるという考えが主流になってきているようです。


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変化する企業、変化を拒む個人

「新規事業について、なんとなく自分には向いていない」
「これからのことを考えたらこのままでいいのか」
という悩みや不満を抱えて会社を離職する人は少なくありません。

企業としてもせっかく経験を積み重ねてきたメンバーの離脱は大きな損失となります。

今まで任せることができていた業務の領域が引き継がれたメンバーの力量不足によりカバーしきれない時には、生産性の低下となることは否めません。

また、経験を積み重ねてきたメンバーはチームのリーダー、リーダーシップを発揮してきた人だと言えます。

経験豊富な人材の離脱は他スタッフの意気の低下、作業効率の低下などにつながると、懸念する声は少なくありません。

それでも現状においては、これからの企業は経営環境の変化により、自分たちのビジネスモデルの陳腐化が起こる可能性があり、それに対して変化対応していけるかどうかが、企業存続の鍵となります。

その際、基本的に人は変わることを好まない傾向があるということを認識しておく必要があります。

変化、成長するためのチャレンジやトレーニング、研修などに否定的な言動や、企業としての取り組みに参加してこないなどの傾向が見られた場合、これらが「カルチャーフィット」されていないという状況といえます。

このような状況はチームや現場の運営においてはプラスの効果は得にくいというのは想像できると思います。

変化の時代、カルチャーは誰が決めるのか

これからの時代は、個人も企業も経営環境の変化に応じて対応し、成長していく必要があります。

しっかりと企業(経営者)側と従業員が未来について自分たちの進むべき道を話し合い、共有することが長期的な成長の観点となり、従業員同士もお互いに良い影響を与え合い、成長し続けていける仲間を得ることとなります。

そもそも「あるべきカルチャー」は、目指す組織像やミッション、フェーズによって定義されるのであり、固定的ではないと考えます。

メンバーそれぞれの性格特性や価値観が集合することで、カルチャー(組織文化)になるのであれば、チームにフィットする人材の育成には「自分理解」「相手理解」の文化を創ることが最初のステップとなるのではないでしょうか。

現代の人材育成の基本となるのは、「コミュニケーション力」ということなのです。

コミュニケーション力がチームを強くするのはわかっている。
でもどこから取り組めば良いのか、どうすれば良いのか?

良好な信頼関係の構築、コミュニケーションにはヒューマンリレーションを可視化したロジック・ブレインで、まずは組織分析してみませんか?
現状を知り、あるべき姿をイメージすることで、チームは成長していけるのです。

池内浩子
池内浩子
有限会社デジタルプラネッツ代表取締役。 セールスプロモーションを柱とした事業を大阪と東京を拠点に展開。22期目。 取得資格:GCS認定コーチ/ロジック・ブレイン認定トレーナー/戦略MG マネジメントゲーム認定インストラクター
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