組織のチームワーク向上に必要な6つのこと
Googleによるチームワーク研究
Googleが2012年に開始した、労働改革のプロジェクト、それが【プロジェクト・アリストテレス】
グーグル社内の様々な業務に携わる数百もあると言われているチームの中でも生産性の高いチームとそうではないチームがあり、同じ会社の従業員なのになぜそのような違いが出るのか?ということが研究のテーマで、より生産性の高い働き方を提案することがプロジェクト・アリストテレスの目的でした。
グーグルには分析作業を手掛ける統計の専門家やエンジニアが多数所属しており、データ分析には信憑性がありますよね。
プロジェクト・アリストテレスでは、組織心理学や社会学の専門家なども参画し、多彩なエキスパートを集って4年もの間研究を続けたとのこと。
ビジネスが複雑化していく現状の中で、単独の従業員だけではこなしきれない業務も多くみられるようになってきています。どうしても他のメンバーと協力することや、専門家による「チーム」を結成し、共同作業が多くなることから、まず「チームワーク」について検証したとのこと。
自社のチームワークを検証してみる?
・リーダーシップ
たとえば「チームワーク」で大切なこととはと考えたときに、【リーダーシップ】が1番に頭に浮かびます。
チームとして欠かせないのが、リーダーの存在。リーダーシップの善し悪しによって、そのチームの運用の状態が決まり、それに比例するように成果の向上が期待できます。
リーダーがチームメンバーの能力を理解し、得意とする業務に起用することによってメンバーのエンゲージメントが上がり、チームが活性化します。ギャラップ社調査によると、24%の無気力社員の半数が活性化されると言われています。
・信頼感と関係性
次にチームワークを考える時に重要だと思うのは【お互いに信頼・尊重し合っている】こと。
この信頼しあう気持ちなくして、チームワークは成り立ちません。
信頼し合うチームだからこそ、【上下の立場関係なく、仕事において気軽に意見を言い合える関係性】が創られるのだと思います。
指示されたことだけを単純にこなすだけでは、個人の能力が進歩することは難しいですね。
私はスタッフたちに社会人になった時の学び方として「守・破・離」という言葉で伝えています。
まずは教えられた通りの手順で、やり方で、そのまま「真似る」(守)。それができるようになったのなら、「こうしたらどうだろう」と自分なりの工夫をする(破)。そしてそれで成果を出し続けていくなら、それは自分のメソッドになっていく(離)。
リーダーは自分のやり方を一方的に押しつけるのではなく、この仕事がクライアントの望む問題解決に繋がり、そしてスタッフ個人の成長に繋がるかを常に考えることが大切だと思います。
・失敗からの行動
そして人はチャレンジしている中で失敗という学びのチャンスを何度も経験します。
その時にリーダーや周りの仲間がその失敗をどのように受け止めさせるのかが重要です。
【失敗を学びに変える】こと。
失敗したときにそれを活かせない2つのパターンがあります。
一つは周りによって失敗を責められ、チャレンジする気持ちを無くしてしまう人。
二つ目は失敗を学びにすることなく、その場で謝罪して記憶の中でもなかったことのように終わらせてしまう人。
失敗はそのままにしておくと本当にとんでもない「無駄」なことになりますが、「なぜ失敗したのか」「今後どうすれば同じ失敗を繰り返さずに済むのか」「その反省を行動に落とし込むためのルーティンや決め事を明確にする」ことで失敗はノウハウに変わっていき、それを積み重ねて人は成長します。
単純に「次から気をつけよう」だけでは具体的な行動にまで落とし込めていないので、また同じ失敗を重ねるケースは少なくありません。
チームワークを考える上であと二つ大切なことがあります。
・役割と情報共有
チームのメンバーそれぞれが、その【チームの中での役割をしっかりと理解している】ということ。
その為にもチーム全員の【情報共有】ができていること。
チームが今何をしようとしているのか。
チームとして、個人として自分自身が達成しなくてはならないタスクや質を理解できていることで、「私がやらなくても誰かがやってくれる」というスタンスではなく、それぞれが「自分が率先して行動する」というチームとしての規範が自然と作られていくのではないかと思います。
- 【リーダーシップ】
- 【お互いに信頼・尊重し合っている】
- 【上下の立場関係なく、仕事において気軽に意見を言い合える関係性】
- 【失敗を学びに変える】
- 【チームの中での役割をしっかりと理解している】
- 【情報共有】
この6つの項目を自社でもチェックしてみてはいかがでしょうか?