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定着率向上のためのコミュニケーション3つのコツ


目次[非表示]

  1. 1.定着する従業員と早期離職従業員の差は何か
    1. 1.1.人事施策に取り組む前に大切なこと
    2. 1.2.アンケート結果からわかること
  2. 2.コミュニケーションの基盤づくりに使えるコーチングの3つのコツ
    1. 2.1.1.ボーディランゲージのペーシング
    2. 2.2.2.声のペーシング
    3. 2.3.3.言葉のペーシング

定着する従業員と早期離職従業員の差は何か

人事施策に取り組む前に大切なこと

管理職の取り組むべき人事テーマは、山ほどあります。
社員の自発的な行動を促す、生産性を上げる、エンゲージメントを高める、定着率を上げる、などなど。

そのひとつひとつの取り組みの中にもいくつもの要素が組み込まれており、単純な展開では対応できません。

例えば、「生産性を上げるということ」では、従業員の業務への取り組み方についての調査やひとり一人の能力、特徴を理解し、適材適所の配置や業務内容の見直しなど、細やかな対応が必要となります。

従業員の業務への取り組み方についての調査は、調査前に「何のために、どのようにして、そしてどうすれば良いのか」を従業員と共通の認識をした後に調査し、従業員自体がその調査によって、自分への評価を左右されることがないという安心感を持つこと、そしてその調査が自分にとってもベネフィットがあるという確信を持つことができないと、調査することでチーム空気感が損なわれることもあります。

自分の評価を下げるかもしれないという不安や不信感のなかでは、良い意見がでることはありません。そのためにも普段からフラットな組織、意見交換などが活発に行われる風土などを造りあげることが大切です。

アンケート結果からわかること

他にも、定着率を上げるために何が必要かをアンケートした結果から見えてくるものがあります。

若手人材の企業風土に現れる離職⇔定着の違いというアンケートの中に、長期在職意向の従業員が回答する自社の企業風土として5項目が挙げられています。

デロイト2016アンケート

【一体=平等と受容による一体化】
【会話=オープンで自由なコミュニケーション】
【文化=従業員が互いに助け合う寛容な企業文化】
【創出=すべての従業員にアイデア創出を積極的に奨励】
【支援=若手の向上心に対する支援と理解】

これらはコミュニケーションによって構築することができます

ワーク・エンゲージメントを高めるために必要とされている
【共通目的への共感と取り組み】
【相互理解を元にした信頼関係を持った企業風土の中で自己評価をプラスに持てる環境】

についても、コミュニケーションをベースに構築することができます。


コミュニケーションの基盤づくりに使えるコーチングの3つのコツ

コミュニケーションのコツ

上記で述べたように、現状でマネジメントでの課題の多くはコミュニケーションをベースに改善や改革が可能だと考えられます。
管理職やリーダーに就いた人たちの中で「人についての悩み」を感じたことがある人は多いと思います。
まずは、コミュニケーションの基礎として、コーチングで学んだ3つのコツを今回はお伝えします。

1.ボーディランゲージのペーシング

相手のしぐさや表情をペーシングするテクニックで「ミラーリング」といい、視覚情報を合わせていくやり方です。

  • 表情や顔の向き(傾き)
  • 上半身(手の動きや上体の確度など)
  • 下半身(足を組むなど)
  • 呼吸

これらをあくまでも「さりげなく気づかれないようにやる」ことがポイントです。

シンクロする必要はありません。あまりにも露骨に合わせてしまい、相手に気づかれてしまうと、効果としては逆に不快感を与えてしまうので、気をつけておこないます。

相手の警戒心をとき、安心して会話ができる状態づくりのためのテクニックです。


2.声のペーシング

相手の声の調子(トーン、テンポ、ボリュームなど)を合わせていくテクニックです。

  • トーン(高い、低い)
  • テンポ(はやい、ゆっくり)
  • ボリューム(大きい、小さい)
  • リズム

音のペーシングが重要だという経験は誰にもあると思います。たとえば、あなたが早口で、相手がゆっくりとしゃべる人だと、話の内容ではなく、会話のテンポのズレでイライラしたり、違和感や嫌悪感をもちます。部下がゆっくりと話すときには同じテンポで話を聞くことで、相手も話しやすくなります。

部下とのコミュニケーションの第一は聴くということにありますから、ちょっとしたことですが、このようなテクニックも意識して使ってみると良いと思います。


3.言葉のペーシング

これまでは、視覚情報、聴覚情報といった非言語情報のテクニックを紹介しましたが、言葉のペーシング(バックトラッキング)は相手の使った言葉を繰り返していくスキルです。

相手がつかった言葉を活用すると、相手の無意識の中に「そうそう」「そうなんです」「そのとおりなんです」といった「YES」といった肯定的な意味の言葉が繰り返されます。

たとえば部下との1on1で部下が趣味の話をしたとします。

「先週の日曜日に山を走ってきたんですが、紅葉がきれいでした。」と話した時にどう言葉を返すかということですが、

「へぇ〜すごいね。山を走るの?」といった感じでオウム返しをイメージしてください。

さらにちょっとしたオウム返しのアレンジですが、「山を走ってきたんだね。(そうそう)もう紅葉がきれいだったんだね。(そうそう)」このような会話だと、話している部下の頭のなかでは(そうそう)という無意識の声で「YES」をたくさん生み出す効果があります。これをバックトラッキングといいます。


今回は基本となるコミュニケーションスキルとしてペーシングについてお伝えしましたが、そんなに難しくはありませんから、明日からちょっとした会話の中にも取り入れてみてください。



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池内浩子
池内浩子
有限会社デジタルプラネッツ代表取締役。 セールスプロモーションを柱とした事業を大阪と東京を拠点に展開。22期目。 取得資格:GCS認定コーチ/ロジック・ブレイン認定トレーナー/戦略MG マネジメントゲーム認定インストラクター

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